枚数が売れたのはそのあたりだが、作品として優れているのは、デンジャラスの時期であるし、ほかにも、映像系に限って言っても、ディズニーランドでやっていたキャプテンEO、ジャネットと共演したスクリーム、ゴースト、インヴィンシブルのYou ROCK MY WORLD(フルバージョン)だって素晴らしい。
ライブなら、デンジャラス・ツアー、ヒストリー・ツアー、スーパーボールでのコンサート、30周年記念コンサートなど、スリラー期やバッド期とは比較にならないインパクトのものがいくらでもある。「This is it」を見ても、誰でもわかるだろう。
以下は、その経緯を、簡明に伝えるためのものである。
具体的には、『エヴァ』のヒット以降、アニメ業界では作品の質じゃなくて、すべて売上の数字で判断されるようになってしまった。その結果、本来の顧客であるはずの中高生を置き去りにして、お金を落としてくれる30代のマニアへ向けた「萌え」アニメが深夜枠を中心に氾濫している。
制作スタジオもガイナックスではなくて、スタジオ・カラーという新しい会社を中心に作ります。
僕ら業界人はこうやって、いちばん大切なことを全部見逃してきたんですよ。
正直、へどが出る。そんなことばかり言っていたら、この業界はそろそろやばいでしょう。
先日、スタジオ・カラーの会社開きがあったんですが、庵野さんも、貞本さんも、鶴巻さんも、みんなやる気満々で、楽しそうで、僕がこの12年間、たくさんのアニメに関わってきた中で無かった感覚がこれだなって思いました。
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