ルパン・トークより「クラリスとの再会」
以下は、音声ドラマ「クラリスとの再会」で山田康雄さんにより吹き込まれていたものです。
(不二子の依頼で、ルパンは雑誌のインタビューを受けることになる)
インタビューアー「ルパンさんの人生にとって、印象に残っている女性は思い出に残る女性とは誰ですか?」
ルパン「うーん、新しい仕事をするたびに毎回ってぐらい気になる女性に出会うからねー」
(ルパン、次から次へと女の名前を出す)
インタビューアー「ちょちょちょと、待ってください。
カリオストロ公国の、クラリス王女はどう思ってますか?」
ルパン「ムフフ、よーく調べたなー、弱っちゃたなー、いや、彼女はちょっと特別なんだよな。」
インタビューアー「どういうことです。」
ルパン「いや、まだオレが若造のころな、つまりドロボウ課業も売り出し中だったころ、そこの国に忍び込んでゴーと冊を盗もうとしたんだ。
ところがドジやって警察のやつに撃たれちまったんだ。
当時は未熟だったからな。
そのオレを助けてくれたのが、まだ赤いリボンが似合う少女時代の彼女だったんだよ。
いやー、やさしかった・・
あっ、でっ、次の質問はなんだい?」
(インタビューが続くが、ルパンのヌード写真をとる話になり、結局ルパンはホテルを出ようとする)
(以下、ルパンの一人語り)
ロビーは人待ち顔の人や、チェックインする人でごった返している。
おれはグローブの近くを横切ろうとした。
するとおれを呼び止める声がした。
おれは振り返って見た。
そしたらどうだ!いやーまあー驚いたねー!ソファーには清楚で美しい女の人がいた。クラリスだ。
きっと、きっとおじさまにまた会えると思っていましたわ。
(BGM:炎のたからもの開始)
そばには昔大公家に仕えていた元園丁の老人がなつかしそうに微笑んでいる。
クラリスの周りには、プロレスラーみてえなボディーガードが取り囲んでやがる
まさか、こんなところで・・
すぐには言葉なんか出てこなかった。
老人の足元には旅行用のトランクがある。
クラリスはカリオストロ公国の観光開発について、日本の企業に協力を要請するたびに、お忍びでやってきていた。
これから帰るところだという。
おれは、カールは元気かい、と聞いた。
ええ、人間で言えばもうおじいさんだけど、風邪も引かないのよ。
クラリスはうれしそうにこたえてくれた。
彼女は、王女としての誇りと気品を身につけていた。
(セリフはなくなり、「炎のたからもの」だけが最後まで流れる)
老人が空港に行く時間だと告げた。オレはもう少し話したかった。
しかし、小さいとはいえ、向こうは一国の王女。
こちとら、しがないドロボウ。
衆人環視の中で親しげにするってわけにはいかない。
彼女に迷惑がかかる。
オレは・・クラリスに手短に別れの言葉を言った。
夜になり、オレは次元と五右衛門の待つ居酒屋に向かった。
オレはその晩なかなか寝付けなかった。
クラリスを載せたジャンボは今頃どのヘン飛んでんだろうなーんて考えちゃってさ。
今日のことは、一生忘れられないだろうな。
オーッと、オレにしちゃおセンチになりすぎちゃったようだよな。
ほんじゃまー、お休みー・・。
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