「ボトムズ」という言葉の意味ですが、当初、高橋監督は、「ボトムズ」ではなく「ボトムス」と考えていました。 もともとは社会の底辺の人々が乗っているロボットという主旨で、つづりも普通の英語のBOTTOMSからイメージした(と思われる)BOTOMSでした。 発音も「ボトムス」と呼ばせるつもりで、当然ロボットも「ボトムス」と呼ぶはずで、主人公キリコは常に自分の機体をボトムスというはずでした。 TV放映前、高橋良輔監督は以下のように言っています。 「タイトルのボトムスとはこのATの俗称で、キリコは常に自分の機体をボトムスと呼び続けます。僕としてはこのBOTOMS(営業上の理由でBがVになりましたが)という単語に、底辺の人間たちという意味をこめています。」(デュアルマガジン4号インタビューより) ちなみに、なぜ営業上、BをVにしたのでしょうか? 私の想像では、ロボットものは昔からVの字ををよく使うためではないでしょうか? コンバトラーVとか、ボルテス(ファイブ)とか。後にはVガンダムとかもありますし・・ しかし、VOTOMSという造語では、今度は単語の意味が不明です。 そこで、おそらく、営業の人達は、いろいろ案を考えたのでしょう。 当時の記載では、 「What is VOTOMS? Vartical One-man Tank for Offense & Maneuver. Very Obnoxious Tagger's "Out-of-sight" Murder Services. Voice Operated Temperamental Organized Mandatory System. VOTOMS is Keyword.」 などと書いてあるものもありますので、VOTOMSでいろいろ語呂合わせを考えたのでしょう。 その結果、有名な(?) Vartical One-man Tank for Offense & Maneuver(攻撃と機動のための直立一人乗り戦車)が公式表現(?)として採用されますが、いかにもこじつけ的な感じがするので、 「Botom(最低の奴)という程、兵隊スラングが一般化し定着したために戦術用語(VOTOMS)を後から作ったという説が強い。」と、VOTOMSがBOTOMSの後付け設定表現であることを、高橋監督のBOTOMSが後付けでVOTOMSになった経緯とあわせるかのように、テレビ放映直前の雑誌記事でも言い訳がましく説明してあります。
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