8.ソフィーの家族構成は?そして、ソフィーは何故自分はダメだといつも考えているのか。 小説版の設定だと、母親はソフィーと次女のベティーを生みますが、ソフィーが2歳のとき、亡くなってしまいます。父親は金髪の女性と再婚し、その結果、 金髪美人のマーサが生まれます。 しかし、父親も、ソフィーが学校を終える歳に死亡。姉妹は働くことになります。(物語の直前です)。 映画では、次女ベティーの設定と三女マーサの設定が融合し、金髪のベティーとなります。 だから、長女のソフィーと母親は似てませんが、次女のベティーと母親はそっくりで金髪なのです。 参考までに三女マーサの設定は無くなりましたが、痕跡は映画のはしばしにみられます。 「ハウルがマーサって女の子の心臓を食べたんだって」 「いまから末の娘のところに行くんだよ」 さて、ソフィーにとって、母親は継母なのです。 小説版のソフィーは、いつも、おとぎ話の長女は運が悪いから何をやってもダメだと思い込んでいますが、その理由は、このようにおとぎ話にありがちな設定(父も母もすぐ死んでしまい、継母に育てられる)に自分がなってしまっているからです。 つまり、自分の実の両親が次々と死んでしまったショックが、彼女の自己否定的な暗示を引き起こす大きな原因となっていると思います。 このようなソフィーが癒されていく過程として、映画では終盤近くに次の会話があります。 マルクル「僕ら、家族?」 ソフィー「そう、家族よ」 マルクル「よかった!」 家族の崩壊から心を閉ざしたソフィーが、自ら新しい家族を作ることで少しづつ癒されていきます。 このすぐ後、サリマンによる攻撃がはじまり、ソフィーの呪縛が解けていくことを見てもわかるように(参照#3.城の構造はどうなっているのか?そして、ソフィーは城をどうしたかったのか?なぜ、ソフィーの魔法は解けたのか?)、自ら家族を作ることは、 ソフィーの呪文が解ける上で大きな要素を果たしていたのです。 参考までに小説の続編、「アブダラと空飛ぶ絨毯」では、ソフィーは子供を生み、文字通り家族を作っています。 [[ハウルの動く城の部屋:http://anime-room.jp/ghibli/%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%8B%95%E3%81%8F%E5%9F%8E]]に戻る
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