風立ちぬの描写で問題になる、結核の病人の前でタバコを吸うことは、当時は許容されていたのか。
小説「菜緒子」では、菜緒子の夫は、サナトリウムに見舞いに来たさい、タバコを吸いたくなり、「廊下なら吸ってもいいだろ」と言って部屋を出ている。
つまり、当時も病人の前でタバコを吸うのは常識外であった。
ただ、なぜ映画では主人公はタバコを吸いまくっているのかというと、堀辰雄自身のエピソードから来ていると思われる。堀辰雄自身は、自分も結核になったさい、タバコを吸うのをやめなかっったという。これは、宮崎駿監督自身によるマンガ版「風立ちぬ」の中でも取り上げられているエピソードであり、映画版で主人公がところかまわずタバコを吸っている一つの根拠となっていると思われる。
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