宮崎駿監督引退

昨日、宮崎駿監督の引退会見が行われました。

宮崎監督の新作が見られなくなるというのは本当にさびしいですね。

考えてみると、私の世代というのは、宮崎駿監督の活動にぴったり一致してきた世代だと思います。

宮崎監督の初監督作品が、「未来少年コナン」。これを見たのは、小学生の頃でした。

当時は、宮崎駿という名前自体、一般には知られていませんでした。

ただ、それ以前からの、スタッフとしての参加作品である、アルプスの少女ハイジ、母をたずねて三千里、ルパン三世などは、当時の子供は皆見ていたわけで、同じテイストは感じ取れていました。

そして、同じく小学生時代、映画館で見たのが、宮崎駿監督の初映画監督作品である、「ルパン三世 カリオストロの城」。この時も、まだ宮崎監督には注目は集まらず、私が見に行った映画館では香港映画の「MR.ブー ギャンブル大将」と同時上映でした。今のジブリ作品では考えられませんね。

同時期に新ルパン三世の最終回も放映されます。これはもう、後のナウシカやラピュタとの親近性は誰にでも感じ取れる作品でした。しかし、それは後から振り返って初めてわかることです。

小学生に感じ取れたのは、新ルパンの最終回は、なぜか、シリーズ全体と話の雰囲気やルパンの表情が全く異なるということでした。後になって、宮崎監督が新ルパンのシリーズそのものを破壊したかったことがわかりますが・・・この件については、ルパン三世における宮崎監督最大のトリックを参照ください。

しかし、この時点で、宮崎監督は、いったんアニメ制作をあきらめます。ルパンがヒットしなかったこともあるようですが、宮崎監督が加わった全てのアニメ制作会社が、コストの元がとれず、倒産したことが理由でアニメ会社全てから拒絶されていたようです。(鈴木プロデューサーの「風に吹かれて」より)

その結果、マンガを描くしか仕事がなくなり、はじめたのがナウシカでした。そしてそれがアニメ映画制作への復活への道を開くこととなります。

中学生、高校生が、ナウシカとラピュタ、トトロ。このころから、明確に、一般にも宮崎駿という名前と、そのための制作会社であるスタジオジブリが認知されだしてきたと思います。このあたりが、宮崎駿監督のもっとも創造的な時代だったのではないでしょうか。

その後小品が多くなってくるわけですが、ナウシカのスタッフであった庵野さんが監督としてエヴァンゲリオンを大ヒットさせるとともに、ジブリおよび宮崎監督を批判。それに対して師弟対決として作られたのが、もののけ姫でした。時代劇かつヴァイオレンスという、宮崎作品らしからぬ気合いの入った作品で、興業的にもエヴァを圧倒し、格の違いを見せつけられました。この件についてはもののけ姫VSエヴァンゲリオンを参照ください。

そして千と千尋では、海外からの評価もピークに達し、国際的な著名人へ。自分が小学生の頃は無名だったのに、一作ごとに評価をあげ、挫折も経験しながらも、世界へとのぼりつめていくところを、リアルタイムで見てきたわけです。

長くなりそうなので、今回はいったんここまでにします。

 

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宮崎駿監督引退 への1件のコメント

  1. 匿名 より:

    てすとです。

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