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宇宙世紀的な設定やスペックに頼らない、明快な“ロボット活劇”としての「∀ガンダム」【懐かしアニメ回顧録第53回】 (2019/4/13 12:00:00)
今年は初代「機動戦士ガンダム」放送40周年にあたる。そして今から20年前に放送20周年を記念して、原作者の富野由悠季が監督したTVシリーズが「∀ガンダム(ターンエーガンダム)」(1999年)だ。それ以前に富野監督が手がけた最後の「ガンダム」は「機動戦士Vガンダム」(1993年)で、それら宇宙世紀を舞台にしたシリーズと直接のかかわりを持たない、初めてのガンダム作品が「∀ガンダム」だ。
太古に月に移住した民族“ムーンレィス”が、地球に帰還する計画を立てる。しかし、科学レベルの退行した地球人たちはムーンレィスを脅威に感じて、市民軍“ミリシャ”を結成し、両者の間に戦いが始まってしまう。主役ロボットの∀ガンダムは文明崩壊以前から地球に遺されていた謎の遺跡であり、歴代ガンダムのように「新たに造られたハイスペックの試作モビルスーツ」ではない。
そうしたメカニック設定の曖昧さもあって、かつてのガンダムと同じように楽しむのは難しいが、第9話「コレン、ガンダムと叫ぶ」は明快なロボットアクションとして、手堅く構成されている。ざっと振り返ってみよう。
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