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過酷な物語を抽象化する“童話”としての「機動戦士Vガンダム」【懐かしアニメ回顧録第54回】 (2019/5/3 12:00:00)
前回は放送から20周年を迎えた「∀ガンダム」(1999年)
の戦闘シーンを解析して、そのオーソドックスな演出スタイルを確認した。その6年前に富野由悠季監督が手がけたテレビシリーズが、「機動戦士Vガンダム」(1993年)だ。
「Vガンダム」の舞台は、「機動戦士ガンダム」(1979年)や「機動戦士ガンダム
逆襲のシャア」(1988年)と同じく、スペースコロニーへの移民が進んだ宇宙世紀。しかしながら、前作にあたる「機動戦士ガンダムF91」(1991年)と同様、キャラクターを一新した独立した物語となっている。
宇宙世紀0153年、スペースコロニー・サイド2にザンスカール帝国が勃興し、地球への侵攻を開始。神聖軍事同盟リガ・ミリティアは、ガンダム型のモビルスーツを開発してザンスカール帝国の侵略に対抗する。しかし、宇宙世紀シリーズに必ず登場していた地球連邦軍は背景化し、ガンダムの魅力であったミリタリー性は薄まっている。
また、ザンスカール側のメカニックには奇想天外なデザインのものが多く、第32話「ドッゴーラ激進」には龍のように胴体の長い異形のモビルスーツ、ドッゴーラが登場する。第32話のあらすじを、詳しく見てみよう。
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