用語集


ロンギヌスの槍


ロンギヌスの槍とは、言うまでもなく、アダム・リリスのほか、シト迎撃にも使用された後、25話では弐号機を破壊、26話で初号機を生命の木に還元した槍のことです。

そもそも、日本人にはあまりメジャーではないこの槍がなぜ登場したのかということだけでも不思議です。エヴァでは一般に日本人になじみのない単語が多数登場します。これもその代表的なものですが、根拠もなく想像するに、ガイナックスにおたく外国人社員マイケルさんという面白い方がいらっしゃるようなので(映画のテーマ曲の英訳などもやられた方です)、この方のアイデアではないでしょうか。

それはともかく、エヴァにおいてロンギヌスの槍というものは、企画初期からキーとして存在したことがわかっております。もともとの使われ方としては、第一始祖民族が創り出したエヴァンゲリオン(結局第一始祖民族はエヴァにより滅亡)を封印するため、第二始祖民族が使用したのがロンギヌスの槍であったようです。

エヴァのATフィールドさえも打ち破る兵器としてのイメージは共通ですが、それ以外の設定はまったくの別物です。

本編でのロンギヌスの槍の使われ方をざっとまとめてみると・・

・ 死海にて発見(死海文書との強い結び付きは明らかです)。
・ 南極に運ばれ、アダムに使用され、セカンドインパクトの引き金となる。
・ 回収され、零号機によりリリスを刺す。
・ 第15使徒アラエルを貫き、月に到達。
・ コピーが弐号機を破壊。
・ 月より戻り、初号機を刺し、生命の木へと還元=サードインパクトへ。

結局のところ、ロンギヌスの槍とは何だったのか。それを考えるのに役立つかどうかは別として、一応、ロンギヌスの槍についての歴史をちょっと追ってみましょう。


[歴史上のロンギヌスの槍の由来]


そもそもロンギヌスの槍とは何であったのか。

伝説によれば、キリストが処刑されるときの兵士の隊長がロンギヌスであったといいます。彼は、キリストの処刑のため、槍で刺しました(一説によれば、死亡確認のため)。彼は、目を病んでいたが、槍づたいにキリストの血がふれたとたん、目は回復しました。そのためキリスト教徒となり、熱心に布教にはげみ、最後はローマで殉教することとなりました。

この話は「黄金伝説」などに紹介されていますが、聖書そのものにはのっていない話です。聖書では、そもそもキリストが槍で処刑されたという話自体、ある程度のっているのはヨハネの福音書だけです(一兵卒が死亡確認に槍で突き刺したとされております)。

それはともかく、この時に彼がもっていた槍がいわゆる「ロンギヌスの槍」です。伝説によれば、キリストの処刑時に使われた道具は、キリストの墓にそのまま埋められました。しかしながら、キリスト自身は復活したために、墓の中には槍や十字架だけが残されることとなりました。これを取り出したのは、キリストの死後300年ほどたってから、時のローマの皇帝、コンスタンティヌス大帝の母ヘレナです。

高校で世界史をやった人ならコンスタンティヌス大帝の名前ぐらいは覚えているでしょう。その人のお母さんがロンギヌスの槍の発見者であったわけです。

[なぜ、ロンギヌスの槍は発掘されたか]

しかしながら、キリストの処刑後300年以上たっているにもかかわらず、なぜコンスタンティヌス大帝の母ヘレナはキリストの墓からロンギヌスの槍やらキリストがかけられた十字架やらを発掘したのでしょうか。ヘレナが熱心なキリスト教徒だったせいもあるでしょうが、これにはローマの当時の社会事情も関係しています。

ローマはそれまでキリスト教を弾圧していました(有名な人では、ネロ皇帝がおります。彼の名は、2000年後の日本のマンガにまで使われております。フランダースの犬のことじゃありません、念のため)。

しかし、コンスタンティヌス大帝の母は熱心なキリスト教徒でした。伝説によれば、コンスタンティヌスはローマ皇帝の地位をめぐる戦争の中で、ある日、空中に巨大な燃える十字架を見ます。また、十字架を自軍のマークとすれば戦争に勝てるというお告げを聞きます。彼はこれを実行して戦争に勝ち、ローマを統一するとともに、初めてキリスト教を国教とした人なのです。自らキリスト教徒となるとともに、大きな勢力を持っていたキリスト教徒を味方につける政治的決意をしたわけです。

つまり、ローマがキリスト教を公認とする転換期に発生した(政治的に作られた)様々な伝説のひとつという面が、コンスタンティヌス帝の母ヘレナによるキリストの墓の発見およびそれに伴う十字架やロンギヌスの槍の発掘という物語にはあります。ちなみに、ヘレナがエルサレムにキリストの墓を探しに行ったとき、目的地の上にはヴェヌス神殿がたっていたため、それを破壊して発掘作業を行ったそうです。

こうしてロンギヌスの槍と十字架はヨーロッパにもたらされたのですが、ここからどこに行ったのでしょうか。

[その後のロンギヌスの槍]

ここでひとつ思い出して欲しいのが、ヨーロッパの教会建設の一つの伝統が、聖者の遺骸や遺品によるものであることです。
たとえば、ローマのサン・ピエトロ大聖堂は、その名も示すとおりペテロの遺骸が祭られているし、ヴェニスのサン・マルコ教会は権威の格を上げるためマルコの遺骸をわざわざ買い取って運び込んだと言われます。

もちろん、すべての聖者の遺骸が本物ではないかもしれないですが、重要なことは、聖者の遺骸や遺品といったものは、各教会にとっても信者にとっても重要なシンボルとして機能していたということでしょう。

さて、ロンギヌスの槍などのキリスト自身の聖遺物は、もちろん各教会にとってもっとも重要な聖遺物として扱われました。例えば、ロンギヌスの槍や、キリストが処刑時にかけられた十字架、キリストが手を打ちぬかれた釘(これによってできた傷痕が、いわゆる「聖痕」です。26話でシンジにも出現しました)などは、ヘレナによってヨーロッパに運ばれたわけですが、このうち十字架についてはローマにあるラテラノ教会に残っています(もっとも初期からの教会で、教会の母とも呼ばれているところです。権威は非常に高く、昔は教皇庁もこちらにあったそうです)。

もっとも、いわゆる聖遺物がどこまで本物であるかさだかではなく、キリストがかけられた十字架とされるものは、ヨーロッパ中のあちこちの教会に保存されております。このへんの雰囲気として、映画にもなった「薔薇の名前」の中で「ヨーロッパ中の教会にある、キリストがかけられた十字架と呼ばれるものをすべて集めれば、それだけで一つの山の木すべてに匹敵する量がある」というようなことを言われているほどです。

これは、十字架の話ですが、ロンギヌスの槍についても事情は同じです。ヨーロッパのあちこちの教会にロンギヌスの槍と呼ばれるものが保存されています。

これらは、必ずしもインチキ品が多数まかり通っていただけというわけではありません。中世においてヨーロッパでは幾度も黒死病(ペスト)が蔓延し、人口は激減しました。人々はこれを神の怒りと考えて恐れ、許しを得るために聖遺物(キリストに関係する物など)を多数製造し、祈ったのです。現在ヨーロッパに多数ある聖遺物(キリストがかけられた十字架、ロンギヌスの槍、マリアの結婚指輪、最後の晩餐で使われた食器など)のほとんどは、この時代に作られたものです。

それらの中でもロンギヌスの槍は、様々な伝説と結合し、大きなイメージを形成しています。
そもそもコンスタンティヌス大帝自身が、キリスト教の加護により敵軍を打ち破ったという伝説をもっていました。また、有名なカール大帝にも、ロンギヌスの槍の力によってイスラム軍を打ち破ったという伝説が存在します。

また、この槍をもてば世界を征服できるという言い伝えも古くからあったようで、最近ではヒトラーがウィーンのホーフブルク宮にあるロンギヌスの槍から霊感をうけ、世界支配を目指したという話まであります。

しかし、なんといってもロンギヌスの槍のイメージを強化したのは(少なくとも私のもつイメージを形作ったのは)聖杯伝説と結びついた物語でしょう。聖杯伝説における聖杯とは、言うまでもなく有名なダヴィンチの「最後の晩餐」でも登場する、キリストによって最後に使われた杯です。これは、翌日のキリスト処刑において、ロンギヌスの槍によって出血したキリストの血の受け皿となり、聖遺物となりました。

この聖杯伝説はヨーロッパ中で様々なバリエーションがありますが、本来は土俗の伝説が先に存在し、それが後にキリスト教と結びつき、生まれたものです。先行土俗バージョン(例えばケルトの神話)においては、もともとは食べ物が次々と湧き出てくる釜であったという話もあります。

それはともかく、聖杯伝説の中でも最大のものは何といってもアーサー王伝説でしょう。ここでは、アーサー王の円卓の騎士達が、聖杯を求めて命がけの探求を行います。


[アーサー王伝説におけるロンギヌスの槍]

聖杯は常にロンギヌスの槍といっしょに登場します。
たとえば、古城(聖杯の城、もしくは聖なる乙女の城ともいい、移動するようでもある)に3人の乙女があらわれる。一人は、血をたらしつづけるロンギヌスの槍をもち、一人は最後の晩餐でキリストにより使用された大皿をもち、一人は7枝の燭台を持つ。その後、聖杯をもつ「聖杯の乙女」が現れる。彼女達はしばらく歩いたあとふと消えてしまう。また、ロンギヌスの槍から流れている血も、よく見ると地面にふれる直前で不思議にも消えてしまう・・

ここでの、ロンギヌスの槍(および聖杯)の由来を語る伝説の一つは次のようなものです。

キリストがロンギヌスの槍で殺されたあと、その槍は聖杯とともにアリマタヤのヨセフの手に渡りました。ヨセフはキリストを埋葬したためにローマ軍により生き埋めにされます。しかし、数年後に掘り出されたところ、彼は聖杯の力により元気なままでありました。その後、彼はイギリスにわたり、子孫代々聖杯を守ることとなります。

また、別の話によると、上記のヨセフを裏切ったある男が、罰として不老不死を与えられ、至高の精神を持つ聖杯の騎士によって聖杯およびロンギヌスの槍が回収されるまで、永遠に管理し、生き続けるよう運命づけられたともいいます。
この探求は聖杯の騎士ガラハットによってなしとげられますが、彼は目的をなしとげ、聖杯を手にしたあとで、そのまま天に召されます。その時、聖杯およびロンギヌスの槍も空中へと飛んでいき、誰にもふれることはできなくなります。エヴァンゲリオン22話でロンギヌスの槍が空中に放たれ、回収不可能とされたシーンをみて、ガラハットの故事を思い出した方も多いでしょう。

ちなみに、聖杯の城の守護者はパルジファル及び、その息子のローエングリンへと引き継がれていきます(こちらはワーグナーのオペラで有名ですね)。先ほどヒトラーがロンギヌスの槍により世界制覇の霊感をうけたという話がありましたが、別な話によると、ヒトラーは少年時代からローエングリンに強く影響を受け、彼のいた王国の正当な継承者として自分を考えていたようです(ヒトラーネタは数多く、きりがありません)。

[本物のロンギヌスの槍]
伝説の話はこのへんにしておき、本物のロンギヌスの槍について考えます。ロンギヌスの槍の伝説は数多く、槍も数多くあります。有名なところでは、サン・ピエトロ寺院のほか、ウィーン、トリノなどにもあるようです。先にあげた小説「薔薇の名前」の教会にもキリストがかけられた十字架、モーゼの杖などと並んでロンギヌスの槍が秘蔵されています。

私自身がみてきたものはカトリックの総本山、ヴァチカンのサン・ピエトロ寺院のものです。これは、サン・ピエトロ寺院そのものにあるのではなく、付属の宝物館に存在します。ヴァチカン職員の謎の好意によりガイド付きの説明を受けたのですが、そうでなくてはおそらく気づかないで通り過ぎてしまったでしょう。槍は、瓶の中に穂先のみが存在していました。理屈から言えばこれにはキリストの血もついていることになりますが…。

ヴァチカンの宝物館には、いろいろと驚くべきものが存在し、ルカの骨とか、キリストの十字架(キリストがかけていたもの?それともキリストがかけられていたもの?英語の説明がよくわからなかった)などがありました。

[治療のためのロンギヌスの槍]

私にとって興味深いのは、ロンギヌスの槍の伝説が、ロンギヌスの目の病を治す役割を担った点です。槍というのは、普通、針のイメージであり、目を傷める典型的なものです。それがなぜロンギヌスの目を治す伝説を生み出したのでしょうか。もちろん、キリストの血による効力という論理自体はわからないでもないですが。

たとえば、エヴァ25話で、活躍を続けるアスカはロンギヌスの槍により、目を貫かれ、活動不能となります。これが典型的な槍の役割です。しかし、ロンギヌスは槍により目が治りました。

おそらくは、目をもっとも傷つけるのが針であるから、逆に、針には目を治す魔力も備わっている、というイメージから、ロンギヌスの槍の治癒力の発想が生まれたのではないでしょうか。大体、呪術/おまじないというのはそういう発想で組み立てられているものです。このあたりはいろいろな民間伝承と重ねあわせるとわかってきそうですが、今回は調べられませんでした。ロンギヌスとアスカで、同じ槍を使用して、前者は目がなおり、後者は目を奪われたという対比だけでも面白いと思います。


[ロンギヌスの槍の役割]

ロンギヌスの槍のもうひとつの機能(?)に、キリストの刺殺があります。これは、

十字架・・キリスト・・ロンギヌスの槍
という組み合わせです。

これはエヴァ26話における
エヴァ・・シンジ・・ロンギヌスの槍
という関係と全く同じです。

エヴァの4枚の羽根が十字架の形に広げられたこと、キリストが十字架に釘で打ち付けられたのと同じく、シンジの手にも聖痕が刻まれたことを思い出してください。


さらに、キリストがかけられた十字架は、中世の伝説によれば生命の木により作られたものです(そもそも、十字架というもの自体が生命の木の象徴です)。一方、エヴァは生命の木に還元されます。

つまり、
十字架(生命の木より作成)・・神の子キリスト(手を釘で打たれる)・・ロンギヌスの槍
エヴァ(生命の木に還元/羽根で十字架を表現)・・シンジ(手に聖痕が刻まれる)・・ロンギヌスの槍

こうしてみると、エヴァンゲリオンはシンジにとってキリストにおける十字架と同じ意味付けがあることがわかります。この点からいってもシンジは「神児」なのでしょう。どちらの場合でも、父親が助けようとしなかった点も同じといえば同じです。
また、どちらの処刑も、人類としての贖罪の意味を持っています。
ゼーレの「贖罪の儀式」という言い方もぴったりです。

なお、キリストの死には人類の原罪を償うという意味があり、原罪とは具体的には知恵の実を食べたことです。
それを償うために、生命の木よりなる十字架にかけられ、ロンギヌスの槍で刺されました。これにより、知恵の実を食べた贖罪がなされたわけです。

ゼーレの言う「贖罪」のため、生命の実を食べたシトの後継たるエヴァ初号機を十字架とし、シンジは知恵の実を食べたものの代表としてロンギヌスの槍に刺されたわけです。

このように考えると、ロンギヌスの槍の役割とは、知恵の実と生命の実の調和/統合であるとも言えます。これにより贖罪が行われるとともに、結果として、キリストにおいては死後3日目における復活がおこり、シンジにおいてはデストルドー後の復活がおきます。

よく言われる疑問に、エヴァに出てくるロンギヌスの槍とは、キリストに使用されたものと同じであるのか、それとも、同じ役割を持っているために同じ名前で呼ばれている別物であるのかというのがあります。
別物だとした場合でも、同じ機能をもつからこそ同じ名前で呼ばれるのでしょう。
そして、その機能とは、知恵の実と生命の実の統合ではないでしょうか。

このことを別の観点から考えてみます。
セカンドインパクト…ロンギヌスの槍によりアダムを刺し、ヒトの遺伝子をアダムに融合させた。
サードインパクト・・ロンギヌスの槍によりエヴァを刺し、エヴァを生命の木に還元。この時、シンジは知恵の実と生命の実を
手にいれたことにより神に等しい力を得ている。

これらより、ロンギヌスの槍の使用意義として、生命の実の力と知恵の実の力の統合(神の誕生)という事がはっきりします(もっともセカンドインパクトは失敗し大爆発を起こすし、サードインパクトはシンジのデストルドーにより始源への回帰をもたらすが)。

さて、これらからファーストインパクトの予測もある程度行えるのですが、ここで、アニメ作品の解釈におけるスタンスの問題が生じてきます。つまり、エヴァの世界を謎とく上で、あくまでも現実世界と重ねあわせるのか、それともアニメの中での完結した世界と考えるのか。

1.あくまでも現実世界に当てはめて解釈しようとした場合

セカンドインパクトの条件・・ロンギヌスの槍が使用され、ヒトとシト(アダム)が融合した(知恵の実と生命の実の統合)。

サードインパクトの条件・・ロンギヌスの槍が使用され、ヒト(シンジ)とシト(エヴァ=生命の木)が融合した(知恵の実と生命の実の統合)。贖罪でもある。

この二つの条件にピッタリ一致するものは、世界史においてはひとつしかありません。
いうまでもなく、キリストの処刑です。

ファーストインパクト・・ロンギヌスの槍が使用され、キリスト(知恵の実)と十字架(生命の木より作られた)の統合により、人類の贖罪を担った。

つまり、「インパクト」とは知恵の実と生命の実の禁じられた統合(=神の誕生)を示す言葉だったのです。シンジの学校の教科書には、「インパクト」とは人類の大惨事のこととして、説明されておりましたが、セカンドインパクトの真相が隠されていたのと同様、ファーストインパクトも隠されていたのです。

このように考えて初めて、
・ロンギヌスの槍がセカンドインパクトでもサードインパクトでも、使用されていること。
・ サードインパクトが人類の贖罪であること。
・ セカンドインパクトもサードインパクトも生命の実と知恵の実の融合であること。
これらが全てきれいにとけます。

また、「ロンギヌスの槍」の「ロンギヌスの槍」たるゆえんは、キリストの血の力(DNA)によるものです。エヴァにおいてもロンギヌスの槍が螺旋(DNA)として描かれたことも、説明ができそうです(まさに、「神の遺伝子」です)。

2.エヴァという世界の中で考えた場合


この場合は、(エヴァには出てこなかった)キリストを出さずに、むしろリリスとの関連が重要であります。この場合はロンギヌスの槍が巨大であることも容易に説明できます(もともと人間サイズではなく太古から巨大なものだった・・で説明可能)。特に、リリスとアダムの卵、ガフの部屋がキーワードとなるでしょう。この場合は現実の人類史はおいておき、エヴァ世界における人類史、ヒトが18番目のシトであることを論理的に考えるのが大切です。

これはこれで長くなるので、別項とします(用語集「ファーストインパクト」参照。現在執筆中)。この路線で考える場合、問題は、企画段階〜脚本段階まで存在していた「第一始祖民族(先住民族)、第二始祖民族(先住民族)」を考慮するかどうかという点です。これを、あくまでも古い設定として切り捨てるかどうかで、解釈はまったく違ったものになるでしょう。


以上、1と2と両方の可能性を考えました。現実世界にあてはめて考えるか、完結した作品世界として考えるか。どちらで考えるのも面白いと思います。理想としては、この全くスタンスの異なる両者をさらに統合できればよいのですが、それは、知恵の実と生命の実の統合並みに難しい作業となるでしょう(ロンギヌスの槍ぐらいのすごい理論が必要か)。

 


「グッズとしてのロンギヌスの槍」

話は変わりますがアニメートなどではロンギヌスの槍フォークというものが売っています。私は気合をいれてケーキを食べる時などに特別に使用しておりますが、使いがっては今一歩といったところでしょうか。当然、世界征服の機能も、贖罪の機能もありません。

しかしながら、ロンギヌスの槍における様々な効能及び伝説を考える時、ロンギヌスの槍フォークは単なる食器して使用するだけではなく、例えば目の病の回復のお守りぐらいには使ってみるのも面白いかもしれません。





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