セカンドインパクトの日について
エヴァンゲリオンの主要キャラの誕生日は、声優の誕生日と同じにしている。
碇シンジの出産日は、緒方恵美嬢の誕生日6月6日から、2001年6月6日という設定になっている。
しかし、主要キャラのなかで唯一声優の誕生日と異なるキャラがいる。
渚カヲルである。石田彰氏の誕生日は11月2日であるが、渚カヲルの誕生日は2000年9月13日である。なぜか、いうまでもなく渚カヲルの誕生日はセカンドインパクトという特別な日であるからだ。
しかし、なぜ9月13日がセカンドインパクトの日として選ばれたのであろうか?
実は、私はDEATH(TRUE)2の冒頭のセカンドインパクトの記録VTRの日付が「AUG15」なので、セカンドインパクトの日は「8月15日」だと思っていた。
8月15日、いわずとしれた「玉音放送記念日」である。
しかし、エヴァンゲリオンの文献はどれも、セカンドインパクトの日が9月13日と記載されているのでおかしいなと思いつつ、DVDビデオ版のアフレコ台本を見てやっと9月13日であることを納得した次第である。
しかし、なぜセカンドインパクトの日が9月13日なのであろうか、玉音放送記念日の8月15日ではいけないのか。主要キャラの名前に軍艦の名前をつけているこだわりから考えても、玉音放送記念日のほうがセカンドインパクトの日にふさわしいように思えるが。
現に貞本エヴァの「Volme5 STAGE28(月間少年A ‘98年3月号)」のミサトの回想シーンでは、セカンドインパクトの日は、「AUG.15.2000」となっている。
また、TV版最終回に碇シンジの住民票が映っているが、作成日は8月15日であ
る。
エヴァンゲリオンの原点であるストーリの開始日、エヴァ小説の一大ジャンルの逆行物のデフォルトの逆行日は、8月15日なのである。
そして、セカンドインパクトの記録VTRの日付を、アダムが暴れている画面に9月13日と表示しないで、何も事件のない8月15日の映像に日付を表示しているのか。
これだけ「8月15日」にこだわっているのに、なぜセカンドインパクトの日が9月13日なのか?
この謎を解く鍵は、渚カヲルの誕生日にある。
渚カヲルの誕生日がセカンドインパクトの日であるなら、渚カヲル以上に重要な主役の碇シンジの「誕生日」は、何らかの重要な意味のある日にちがいない。
結論から言うとセカンドインパクトの日は、ユイの卵子にダイブしたゲンドウの遺伝子が生物学的融合を果たした日なのである。
人の出産予定日は、妊娠40週0日である。40週0日=280日となるが、妊娠週は最終月経日を基点としているため受精してからの日数ではない。
排卵日は月経日と月経日の中間なので、受精してからの日数は、280から14または15を引いた265〜266日である。(家に医学書があったら確認しましょう。)
それでは、2000年9月13日から2001年6月6日までの日数を数えてみよう。
きっかり266日である。つまり、ゲンドウは(ユイは?)セカンドインパクトのタミングにあわせてシンジを仕込んだということである。
当初の設定ではセカンドインパクトの日は、2000年8月15日であったが、後にTV版では、キャラクタの誕生日を声優さんの誕生日と同じとしたため、碇シンジの「誕生日」=セカンドインパクトの日が成立しなくなってしまった。
そこで、セカンドインパクトの日をずらしたのだ。
そして真のセカンドインパクトが8月15日であることを示すために、セカンドインパクトの記録VTRの日付を「AUG 15」にしたのであろう。