エヴァは結局、何機造りたかったのでしょうか。
22話ミサト「エヴァ13号機までの健造を開始?世界7箇所で?」
「何故この時期に量産を急ぐの?」
「委員会の焦りらしきものを感じるわね」
日向「では、使徒が今までのように単独ではなく、複数同時展開のケースを設定したものでしょうか?」
ミサト「そうね。でも、非公式に行う理由がないわ」
「何か別の目的があるのよ」
この時点で、3号機は使徒として破壊され、4号機はS2機関の実験中に消滅しております。
エヴァは0号機から始まりますから、13号機までで全部で14体。そのうち2体がなくなっているのですから、合計12体を目指してエヴァは健造されているわけです(十字架上のリリスと合わせて考え、十字架にかけられたキリストと12使徒の関係が投影されている)。
23話ゼーレ「エヴァシリーズ、すでに8体まで用意されつつある」
「残るはあと、4体か」
この時点(つまり、0号機破壊後)で、ゼーレは、現在エヴァは8体であり、残りは4体と言っています。合わせると12体です。やはり目標は12体です。
ただし、この時点で、0号機は大破、3号機は使徒、4号機は消滅となっています。しかし、キールは、現在8体といっています。この言葉の可能性は3つあります。
1.使える初号機、2号機と量産型を合わせて8体
2.今まで作ったのは、壊れたのも合わせて8体
3.量産だけで8体。ただし、この場合量産だけで12体揃えることになり、0号機の破損などを怒る意味がなくなるし、この可能性は除外します。
よって、1と2のパターンが考えられます。
1の場合、量産機はこの時点で6体であり、
2の場合、量産機はこの時点で3体である。
さらに4機追加を考えていたから、
1の場合、量産機は理想的には10体
2の場合、量産機は理想的には7体
1の場合、現在動けるもののみ数にいれる考えだから、
初号機と2号機合わせて総数12体。
2の場合、今まで作ったのは全部合わせて考える立場だから、今までの8プラス今後の4合わせて12体。
どっちにしろ理想数は12です。もし、0号機や3号機が使えれば、量産機の台数を減らしたと思われます。
つまり、エヴァの理想数は12台です。
ところが、25話では、エヴァ量産機は9体
ということは、1でも2でもありません。
予定より多く作る必要はないから2ではないです。
結局、理想として量産は10台作って、初号機と2号機と合わせて12台と言う可能性はあります。この場合、10台量産作る予定が1台間に合わなかったという考えです。
26話ゼーレ「いささか数が足りぬが、やむを得まい」
というセリフはこれを裏付けています。
以上が結論。キールは23話末で、量産10台を合わせた計12台による補完を考えてました。
ところが、ここで決定的な問題があります。
つまり、23話時点では、ロンギヌスの槍はないものの、いらついているだけだったのに、24話では、初号機に別な意味を持たせています。つまり、カヲル殺害の初号機による遂行を願っています。
さらに、
映画予告編ミサト「このためにエヴァが13体必要だったのね。」
というセリフがあります。実際は使われませんでしたが。
そして、映画本番では、初号機は、リリスの代わりによりしろとされています。つまり、初号機は他のエヴァシリーズとは完全に別の役割です。
結論を言うと、23話末までは、ゼーレの計画では動けるのを12体作る予定でした。
十字架にかけられたリリスと合わせ、キリストと12使徒を再現させたかったのでしょう(エヴァシリーズ本来の姿)。
ところが、ロンギヌスの槍をなくしたこともありますが、ネルフの明かな背任行為を踏まえ、24話では計画を変更しています。自らカヲルをおくり、エヴァ初号機に殺させ、25話への布石を作ります。そして、25話では、リリスではなく、エヴァ初号機により補完計画を遂行することを明言。つまり、初号機をキリストに見立てて十字架で槍によりさそうという考えです。この場合、12使徒代わりに、合計、初号機ぬきで12体のエヴァが必要。この理想条件では合計13体のエヴァです。これが、予告編にあった「このためにエヴァが13体必要〜」の意味であり、24話以降のゼーレの理想である儀式形態です。
さて、実際は、量産機は12体完成せず、9体しかそろいませんでした。しかし、初号機は、修正後のゼーレ計画にのっとり、よりしろとされました。つまり、リリスの代わりに初号機が十字架上ではりつけにあったのです。
<まとめ>
人類補完計画において、エヴァの理想値は基本的に12体でした。ロンギヌスの槍で刺されたリリスを中心に、12使徒がわりのエヴァシリーズにサードインパクトをサポートさせるつもりだったのでしょう。
しかし、リリスではなく、初号機をよりしろにすることを決定した段階で、初号機+12使徒により計13体が理想値となりました。ただし、最終的には完成が間に合わず、初号機+9量産機にの計10体でサードインパクトを始めました。