∀ガンダム論(ターンエーガンダム論)序章


ターンエーガンダムとは、一言でいってしまえば、一人の女性が、数百年をかけ、理想的な死に方を求める物語である。


この美しい物語は、3つの際立った特徴を持っている。

1.全てのガンダム及びニュータイプ論の総決算であること。

2.理想的な死の探求をテーマとした物語であること。
  ・付け加えるならば、赤ん坊、子供への希望、生まれ変わりといった富野的世界観から離れていること。

3.神話、昔話、芸能といった、富野監督が以前から試みていたアプローチの総決算であること。




この3つの特徴は、もちろん密接に絡み合っている。

ガンダム及びニュータイプ論の総決算であることは、論理的に、この物語が死の探求であることを導いた。

ではなぜ、人類の未来の希望を描いたはずであったガンダムが、死の探求の物語となって幕を閉じることになったのか?

この、驚くべき必然性の経緯を第一章で見ていく。

そして、理想的な死の探求の物語であることは、赤ん坊や子供への希望、生まれ変わりといった富野的世界観を拒絶した。

この点は第二章で見ていく。

最後に、死の探求であり、生まれ変わりを拒否する物語は、「めぐるもの」という、「ターンエーガンダム」のテーマを、ひとつの神話や芸能として存立させた。

この点を第三章で見ていく。


それぞれ、第一章から第三章の題名を以下のようにする。


第一章 全てのガンダム及びニュータイプ論の総決算としての、ディアナの死

第二章 理想的な死の探求としての、ディアナの死

第三章 神話と芸能の物語としての、ディアナの死



 


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